やり場のない怒り(142号)
子どもが育つ“父親術”
◇◆ やり場のない怒り ◆◇
(第142号 2010/01/15配信分)
前号の「暴力を振るう子」について、いつもより多くの反響がありました。
メールくださった皆様、ありがとうございます。
末尾の「一番の“敵”は大人の中の焦り」とのフレーズに共感くださった
方が多かったこと、とても嬉しいです。
今号は、その中でいただいた質問・相談にお答えする内容でお届けします。
前号で
「『では、どうすれば良いのか?』について、ヒントを伝える」
と書きましたが、そこから子どもが新しいコミュニケーション方法を
身に付けるには、相当に長い時間がかかることも事実。
「長期的にどうサポートするべきかは分かったが、それが身に
付くまでの間、カッとなりやすい子どもにはどうすれば良いか」
との悩みが出てくるのも、当然のことです。
失敗した経験をお持ちの方も多いと思いますが、コミュニケーション
がうまくいかずイライラし始めてしまっている子どもに
「こんな言い方をすればいいのに」
「そんなことに腹を立てなきゃいいのに」
などと言っても、何の役にも立ちません。
(むしろもっとイライラさせるだけ…)
また、怒りを制しようとするのも良い案ではありません。
怒りは、決して消えたり収まったりすることはなく、
歪んだ形で子どもの中に押し込められるだけ。
どんなに立派に育ったところで、怒りは人間の自然な感情のひとつ。
まして怒りっぽい子ならなおさら、怒りとの上手な付き合い方を
教えてあげることを考えましょう。
子どもが、思い通りにならないことに怒りを感じ始めた時、
私がお勧めする対処法は
「やり場のない怒りに、手頃なやり場を与える」こと。
具体的な方法のひとつとして『新聞びりびり』をご紹介します。
(1)新聞紙1枚を広げて、中央部分を少し破ってタテに10~15cmほど切れ目を作る。
(2)それを両手で持って、中央に顔から突っ込む。
(3)新聞紙はタテに破れやすいので、最初につくった切れ目から、キレイにまっぷたつ!
(なお、切れ目を作っておかないと、手で持ったあたりが小さく破れるだけで
爽快感が足りません(笑))
「もうっ!」「腹が立った!」「やだっっ!!」
と言いながら、何枚でも気が済むまで破りましょう。
「新聞でも破ってなさい」なんて言ってはツマラナイですよ。
「うまくいかないと腹が立つよね。パパも腹が立ってきたから、新聞びりびりしてやる!」
と言い放ち、率先して破りましょうね。
音も出るし、体も動かすので、子どものストレス発散にはピッタリですよ。
我が家でこれを始めると、2分後には必ず“楽しい遊び”になってしまいます。
変な顔で破ってみたり、
頭で破ったり、
足を突っ込んでみたり、
お尻でも破って、
どれだけ小さい破片でできるか挑戦したり。
怒っていたことなんて、キレイサッパリ忘れています。
ひとしきり楽しんだら、
「じゃあ、そろそろ片付けて、おやつにするか!」
と明るく声をかけてあげましょうね。
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2010年09月28日 メルマガ コメント(0) トラックバック(0)