境界線の引きどころ

 子どもが育つ“父親術”

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境界線の引きどころ

ある家庭での一場面です。

子「ママー、このスカーフ借りていい?」
母「何に使うの?」
子「お人形さんのお布団にするの」
母「それならいいわよ。でも汚さないでね」
子「はーい」

子どもはお人形さんにスカーフ布団をかけ、やさしく
とんとんしてあげます。

やがてお人形さんが目を覚ますと、おやつの時間です。

ピンクの折り紙で作ったイチゴを食べさせてあげています。

それから、お散歩。スカーフはおんぶヒモに変身し、
お人形さんを背負って外へ。


・・・あとは察しがつきますよね。


スカーフには、洗っても落ちない汚れが残りました。

母親には、大切なスカーフが汚れてしまった悲しさと、
娘に貸したことへの後悔が残りました。

そして子どもには、ママとの約束を守れず、ママを
悲しませてしまったという辛い経験が残りました。


母親だって、悲しい結末を望んでいたわけではありません。

むしろ、子どもが楽しめるよう、ギリギリの所―汚しさえ
しなければ、使うのはOK―まで許容してあげただけ。


ただその「ギリギリの所」に引かれた線が、
子どもにとっては歩きにくかった・・・言い換えれば、

母親が
「子どもにとって歩きにくい所に線を引いてしまった」ために、
悲しいできごとが起きてしまったのです。

子どもにとっては、こうした辛い経験も時には必要かもしれません。

ただ、親の判断ミスによって、必要以上に何度もこんな経験を
子どもにさせてしまっているのなら、そこは改めたいところ。


今日は、子どもに「やってよい/やっちゃだめ」を
どう伝えるかについての技術をお伝えします。


さっそくですが、ポイントは3つあります。


【ポイント1】『禁止』は最小限に

これまでにも何度か書きましたが、

「できるだけ『禁止』『コントロール』はせず、
 『自分で経験して学ぶ』をさせてあげる」


ことは常に意識しておいてください。

危ないからと親が禁止してしまうと、
子どもは何が危なかったのかを学ぶ機会を奪われ、
どんな場面で用心すべきかの勘がいつまでたっても養われません。

子どもに禁止・制約を言いたくなったら、
まずひと呼吸置くくらいでちょうど良いと思います。

子どもにケガ・汚れ・トラブルは付き物と割り切って、
親は見守る姿勢に徹してあげましょう。


【ポイント2】具体的に示す

子どもに何かを「やってよい」「やっちゃだめ」を伝える
時は、その“何か”をハッキリ示すこと。

「あんまりヘンなことしないでね」
普通に使うならいいよ」

などの言い方では、親の「やっても良い/やってはいけない
と考えていること」は伝わりません。

子どもは(小さい子は特に)、抽象的な概念は理解しづらく、
具体的に見えるモノについて語らないと分かりにくいものです。
上記のような形容詞(=抽象イメージ)を使った表現
「ヘン」「普通」で理解しろというのは無理な話。

「この紙だったら、何を書いても、破ったり切ったり
 貼ったりしても、何をしてもいいよ!」

などのように、具体的に言ってあげると、
子どもはずっと理解しやすくなります。


【ポイント3】境界線の引きどころ

今号のメインテーマ

「『やってよい』と『やっちゃだめ』の境界線が、
 子どもにとって受け止めやすいこと」

についてお伝えします。

「受け止めやすい」をさらに分解すると、

「わかりやすい」+「納得できる」+「実行しやすい」

となります。

受け止めやい境界線は守りやすい、受け止めにくい境界線は
守りにくい、というシンプルな理屈です。

例を挙げて説明しますね。

(1)「スカーフを使っても良いけど、汚さないでね」

→境界線は「使う」と「汚す」の間に引かれています。

 ・わかりやすい:○
 ・納得できる :○
 ・実行しやすい:×


子どもは、次から次へと豊かな発想が湧き出てくる生き物。

「お布団に使うのは良くて、おんぶヒモもOKだけど、
 おんぶヒモの状態で外に出るのはNG」


という境界線の引き方は、子どもにとってはアクセルと
ブレーキを一緒に踏まされているに等しく、かわいそうです。

創造性・想像力が豊富な子であれば(本当はすべての子が
そうですが)、ほぼ確実に境界線を踏み越えてしまいます。
逆に踏み越えない子は、親の意向を気にしすぎて創造性・
想像力にフタをしてしまっているのではと心配です。

いずれにしても、この境界線の引き方が適切でないことは
わかると思います。


(2)「壊れやすい物は触らないでよ」

→境界線は「壊れにくいものを触る」と「壊れやすいものを触る」の間に
 引かれています。

 ・わかりやすい:×
 ・納得できる :○
 ・実行しやすい:×(分からないから実行のしようがない)


どんな品物を、どのように扱うと壊れるのかを、
日々習得中なのが子どもたち。

これから学ぶこと=まだ知らないことを境界線にして、
守れと言うのは酷でしょう。


(3)「お姉ちゃんは使っても良いけど、なっちゃんはだめよ」

→境界線は「お姉ちゃんが使う」と「なっちゃんが使う」
 の間に引かれています。

 ・わかりやすい:○
 ・納得できる :×
 ・実行しやすい:×(納得できないから実行したくない)


子どもの年齢・成長度を見て判断したことでも、
子どもとしては納得しがたいものです。

また、子どもの反発にも一理あります。

子どもというのは、
「大きくなったから安全に使えるようになる」わけではなく、

「何度も失敗する経験ができたから、大きくなるにつれて
 安全に使えるようになってきた」
というのが真実です。

何をしようとしているかにもよりますが、お姉ちゃんに許可できる
程度のことであれば、妹にもやらせて(失敗の経験を積ませて)
あげた方が適切なケースが多いはずです。


(4)「机の引き出しに入っているのは、パパの大事な
    ものばかりだから、子どもたちは触らないでね。
    みんなが使って良いものは、こっちの棚に置く
    ようにしよう」


→境界線は「机」と「棚」の間に引かれています。

 ・わかりやすい:○
 ・納得できる :○
 ・実行しやすい:○


このような即物的でハッキリ分かれているものの間に
境界線を引くと、子どもにとっては非常にわかりやすくなります。

なお、棚の「上の段」と「下の段」の間の境界線だと、
3歳以下くらいだと「実行」が難しいかも知れません。
(遊びに夢中になっているうちに踏み越えてしまいやすい)

できるだけ、「棚まるごと」くらいを単位に設定してあげた方が
良いでしょう。


同じ要領で、
「この部屋にあるもの」と「向こうの部屋にあるもの」との間の
境界線もわかりやすい方法です。

ただし、ドアなどで仕切られておらず、開放してつながっている場合は
「実行しやすさ:△」なのでご注意を。



今日の話をまとめると、

・極力「禁止」「制約」はしない。

・するなら、どこからが“ダメ”なのかを、
 ‐子どもが受け止めやすい所に境界線を定め、
 ‐境界線を、即物的・具体的に示す。


となります。

補足すると、なぜダメかの理由も添えられるとなお効果的です。
子どもの納得度も高まりますし、子ども自身が別な場面で
応用を利かせるための材料にできます。

余裕があれば「理由を添える」も併せて、心に留めておいて
ください。



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