様子見

 子どもが育つ“父親術”

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様子見

新年度が目の前に迫ってきましたね。

4月から、入園・転園、入学などで新しい環境に入る子どもも
大勢いることと思います。

転居して親子共に新しいコミュニティに入っていくご家庭もあること
でしょう。


新しい環境に移ったとき、はじめから元気に飛び込んで行く子もいます。

その一方で、親から離れず、親の陰から様子を伺う子もいます。


今日は、後者――様子を伺っていて、なかなか新しい環境に入っていけない
(ように見えてしまう)子どもについて、お伝えします。



そういった子どもは、文字通り「様子を見ている」状態です。

“様子見”を言い換えれば、

“初めて出会う人々(子どもも大人も)を観察して、
 それぞれの個性と大まかな人間関係を捉え、
 場の仕組み・ルールを察して、
 親がその場をどのように捉えているかを肌で感じながら、
 自分がどのように入っていけるかを身体で考えている時間”


と言うこともできます。

この時間中に、親が「ご挨拶して」「遊んでおいで」などと言っても、
あまり効果はありません。
(もっとはっきり言うと、ムダです)

他の大人が「こっちにおいでー」「このオモチャ、使っていいよ」などと言っても、
「いい。」とか細く答えるだけ。


充分に気持ちの準備が整うまでは、
足を踏み出すことはありません。


気持ちの準備が整う前に促したり背中を押しても効果がないどころか、
むしろ観察(様子見)のジャマになって、子どもが一歩目を踏み出すタイミングを
逆に遅らせることにさえなりかねません。


さらに強く背中を押しすぎると、最悪の場合「新しい環境に入るということは、
気持ちの準備ができていないうちに強制的に親から切り離されてしまうこと」
という経験(≒新環境恐怖症)
になってしまう恐れもありますので、
焦りは禁物です。


子どもが「気持ちの準備が整う」ために必要な時間を具体的に言えば、
それは15分だったり、1週間だったり、1か月だったり、まちまちです。

私の知っているある例では、はじめ数年間にわたって自分から口を利かなかった
ケースもあります。
(その子はある時「気持ちの準備が整った」ようで、他の子と同じように
 話すようになりました。口を利かなかった頃も、話をするようになった今も、
 同じようにはつらつとした活発な子です)


・周りに打ち解けない→社会性・協調性に問題があるのでは?

・話しかけてもしっかり返事をしない→言葉の発達に遅れが?
…etc..

今の世の中は、子どもにとって当たり前の手順でもあり、必要な時間でもある
“様子見”の時期さえも、イチイチ問題視させられてしまいそうな余計な情報が
多いことを、私は心配しています。

そんな風潮に流されて子どもを追い詰めることのではなく、

その反対に、子どもを信じる気持ちを核に強く持って、あらゆる雑音から
子どもを守る姿勢でいてくださいね。

―「子どもは子どもで、自分のペースで馴染んでいける」と信じきる。

―自分自身が前向きで誠実な姿勢で新しい環境に入って行くことに集中する。


そんな親の背中を、子どもたちに見せてあげていただければ、私もうれしいです。


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