数学的通学法

 子どもが育つ“父親術”

数学的通学法

前々回の「体力第一」、そして前回の「学力第二」には、
多数の反響をいただきました。
コメント・メールくださった皆様、どうもありがとうございました!

ちょっとお待たせしてしまうかも知れませんが、必ずお返事いたしますね。


と言うわけで、今号も子どもの学力のお話です。


先日、息子がこんな話をしてくれました。

―学校に行く時に、路上のマンホールの位置を気にして歩いている

―毎日同じ道を通っているから、そのルールに従うと自然と通る場所が決まってくる

―ルート上に車が停まっていたりする時は、修正している

―あと、自転車や車が来て避けなきゃいけない時も、とっさに考えてルート変更している


・・・えらく難解なことを言っていますが、根本は幼児のアレと一緒ですよね。

そうです。
「白線の上を歩く」
「横断歩道で、白い所だけを踏んで渡る」
「レンガ風舗装の歩道で、色の濃い所を踏まないようにする」

などの、アレです(笑)


かく言う私も、40歳になっても同様のことをしています。
最近のお気に入りは
「自転車に乗っている時に、路面に塗装されている制限速度表示の
 ペンキの部分を踏んでいく」
というルールです。
一番楽しいのは30km/h制限の道路。「3」の右半分を、くねくねっと(笑)


こういった
『日常生活の中の、どーでもいいことに興味を持ったり、こだわりを持ったりする』
ということ、子どもにはよくありますよね。

思い出すと、息子も娘も、小さい頃にいろいろと興味を持ってやっていました。

―スーパーで、やたらと商品の値段に興味を示す息子。
 目につくものすべて、値段を読み上げてくれていました。
 「とーちゃん、なっとうは98円なんだよ!」と(笑)


―移動中に、見かける看板を片っ端から読み上げていた娘。
 「のおへ!」
(漢字は読めないので飛ばして、仮名だけ読むのでちょっとした暗号でした(笑)
 ちなみに看板の表記は「次の信号を左へ」です)

 
~~~~~~

こうした子どもの興味ひとつひとつが「学力につながる」とまでは思っていませんでしたが、
「興味を認めてあげれば、必ず何かの成長の糧になる」とは信じていました。

その信念でことごとくマメに付き合ってきたことが、
今の2人のベース(の一部)になっているのかな、と思います。

私のやってきた「付き合い方」は、基本的には『聞いて受け止める』です。

「おぉ、そうかそうか。納豆は98円だったか。お店の棚に書いて
 あるのを見て、わかったんだね!」

(周囲の人の視線は気にせず、全力で受け止めます(笑))

「はーい、の、お、へ、ですね♪」
(何のことか意味不明でも、娘が『読む』ことの楽しさを感じていることは共感できます♪)

それに加えて、時々は刺激を与えていました。

「なあ、ソースとマヨネーズを買うのに、500円で足りるかなぁ?
 ちょっと調べてきてくれる?」

「さて問題です。このお店の壁に貼ってあるものの中に、
 “む”の字が2つあります。どこにあるでしょうか?」


~~~~~~

日常の中で、子どもの興味・好奇心は次々と自然に湧き起こってくるものです。

ここでは(学校の教科に当てはめて言えば)算数的、国語的な例を
出しましたが、子どもの興味の対象は本当に様々。
理科的・社会的・家庭科的・図工的…いろいろと出てくる可能性があります。

子ども自身が興味を持った時が、いちばんの伸び時です。
その芽生えを捉えて、充分に水(=聞く、認めてあげる)を与え、
さらに適度に肥料(=質問する、関連する本を与える、など)も与えられれば、
目覚ましい伸びを見せてくれますよ。

そして何年かしたら、どこかで大きな花を咲かせる――そんな捉え方で、
子どもの興味・関心を受け止めてあげていただけたら、私もうれしいです!


ちなみに余談ですが、冒頭で挙げた息子の話。
彼のやっていることは、よく考えると、完全に数学の図形問題です。

----

問題[1]
下記の多角形(道路)の中を通り、点A(自宅)から点B、
C、D(マンホール)を通り、点E(学校)に至る線を描くとき、

(1)線の長さが最短になるように描け。

(2)多角形中の四角形FGHI(駐車車両)と交わらないように、
   最短の線を描け。

(3)四角形JKLM(通行車両)が秒速△△メートルで動く時、
   それに接触しないように、点Aを出発しB→C→D→Eと
   進むルートと各地点での移動速度を求めよ。
   (ただし、移動速度は秒速0~5メートルの範囲とする)


----

こんな感じですよね。
(3)は、かなりの難問です(汗)

本人は「図形問題は苦手だ」と言っていますが、毎日車をよけて自転車を
かわしながらマンホールを踏んでいれば、きっと大丈夫と信じています(^o^)v

────────

子どもの教育は、関心が高いテーマ。

本の中では2つの項を割いて詳しくお伝えしています。
内容は「言葉を教えるには?」と「技能を教えるには?(自転車練習を例に)」。
それぞれ適切な教え方・接し方をお伝えしています。

目先の習得を優先して大事なことを忘れてしまわないように、詳しく書いています!

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